みくわくのテックネタブログ

IT企業で新規事業開発を担当しています。テック関係のイベントによく参加していますので、そういった話題について書いていこうと思います。

マーケティングテクノロジー入門

後半の部です。
Web担当者Forum 2018秋の
マーケティングテクノロジー入門と最新版カオスマップJAPAN2018の解説」というセミナーの後半「マーケティングテクノロジー入門編」の部分です。

まずは、

マーケティングテクノロジーについて

マーケティング分野で活用されるテクノロジーで、広告やセールスだけでなく、インフラやオフラインも含まれてかなり多岐に渡る形で定義されています。2020年米国では、5兆円の市場に成長すると言われています。

トレンドとしては、3つの方向で、

・顧客行動のデジタル化

・インフラの進化

・データ活用の自動化

と言われていました。米国のデータのようですが、

売上の約12%がマーケティング費用として使われ、そのうち27%がテクノロジーへの投資ということで、売上の3.2%がマーケティングテクノロジーへの投資と考えることができます。

IT部門の予算が売上の3.4%のようなので、かなり均衡しています。マーケティングテクノロジーの投資額の伸びているので、近い将来逆転すると言われていましたが、私もそう思いますし、ガートナーとかでも同じように言われています。

■大手ベンダーが買収に積極的

Adobe→マルケト(マーケティングオートメーション)

・セールスフォース ドットコム→Datarama(BI)

・ARM→トレジャーデータ(データ統合/CDP)

オールインワン(Suite)vs 全体最適(Best of Bread)

全体最適とは、自由にいろんなカテゴリーの製品を選んで組み合わせること全体最適を図るという意味で言われていましたが、オールインワンからこちらにシフトしているのではないか。ということでした。

より1社のベンダーロックインを避ける傾向が強いとのことです。

ある調査では、マーケティング部門だけで91 以上のテクノロジーが使われているという調査や、平均20以上のJavascriptやタグがwebサイトに設置されている調査結果もあるようです。

テクノロジーの独自性のある選定が競争力に繋がる?

投資の特徴として、いわゆるIT部門が投資するような会計やバックエンドのようなものは共通化して、コストを下げる方向を目指す傾向があるが、マーケティングは他社との差別化を出す必要があるので、ユニークにしていかないといけない。

このことが、独自にツールを選んだり、試したりということに繋がっているのではないかというお話があり、とても納得感がありました。

APIエコノミー・コネクターエコノミー

APIは当たり前、コネクターがあれば、誰でも繋げられるようになっている。ちなみにdomoというBIベンダーでは600くらいのアプリと繋げられるようになっているようです。

マーケティングテクノロジースタックという考え方

ciscoが有名らしいです。一番進んでいると言われてましたが、webにも2017年4月にに公開されています。
https://chiefmartec.com/2017/04/cisco-shares-marketing-stack-39-marketing-technologies/

様々なテクノロジーを組み合わせて効果を出すという形で米国では大手中心に「スタック戦略」を考え始めているとのことです。

部分最適、ツール単位ではなく、スタック全体を見て戦略的に考えて行く必要がありますが、「誰がやるのか?CIO?CDOCMO?」など、マーケティングとテクノロジーの知識の両方を合せ持つ人が少ないので、そのあたりが課題になってくるという話でした。

マーケティングテクノロジー分野のコンサルやSIや伴奏サービスの需要は更に伸びそうですね。