みくわくのテックネタブログ

IT企業で新規事業開発を担当しています。テック関係のイベントによく参加していますので、そういった話題について書いていこうと思います。

TechCrunch Tokyo 2018に行ってきました 「上場を果たしたメルカリ、同社がこれから目指すもの」

メルカリ取締役社長/CEOの小泉さんのインタビューでした

上場までのストーリーと現状、そして今後に関するお話でした。
後半の経営戦略のお話、新サービスの判断に関するお話がとても参考になり、面白かったです。

■現在の状況について
6月に上場した。
全てではないが、理由の一つとして、決済サービスのメルペイの立ち上げに対して、社会的信頼性を更に上げていく必要があるというのが一つの理由

事業ドメインをざっくり分けると3つ

①国内事業
②メルペイ
アメリ

国内事業は黒字だが、メルペイとアメリカが赤字なので、赤字の2つを立ち上げていかなくてはいけないが、中々難しい。

アメリカも累計4,000万ダウンロードあるが、更に改善が必要。
もっと認知率を上げていく必要がある。
YoYで7%くらいで伸びているが、時間はかかる。

パフォーマンスに関して、あまり日本とも大きく変わるわけではない。
3月にアメリカ版はUIも変えた。日本版より先進的なことをしている。

■上場を機に変わったことは?
信頼性もいるので、守りは強化した。
従業員については、stock optionを700名くらい持っていたが、やめている人はほとんどいない。まだまだ従業員としても可能性を自分たちの会社に
感じているということだと思う。

■経営戦略について
新サービスを辞める見極めが重要。
無責任に延命するのは間違っっているので、辞める判断は早い方が良いと思っている。
リソース配分が重要な経営戦略なので、なんとなくいかないなと思ったらやめている。
それは、みんななんとなく成功しないのは分かっていることだと思う。

従業員も会社が好きということもあるからか、サービスを辞めても人は辞めていかない。

それよりもプロダクトからの学びが重要なので、皆で何故上手くいなかったかを学んで拍手をしてサービスを辞めている。

失敗したというのはないが、登り方が間違っていたということ。
新規事業は基本は当らない。
ただし、メルペイ、アメリカは、張らないといけないと思っている。

■辞める時の判断軸は
実現できた時のインパクトの代償を考えて判断するそういう意味ではメルペイは大きなチャレンジ

■新サービスのを考えるに当たって大事なこと
カテゴリーごとに必ずペインポイントはある。それをクリアすると伸びるということが分かった。
・例えば、本を出品するするのがめんどくさかったので、バーコードスキャン一発で簡単にできるようにした。

まずは、使っている人をきちんと理解すること。ヘビーユーザや熱狂しているがどんな人かを理解することが重要。

・エンジニアでハッカソンをやりながら戦略を立てている。
・メルカリも後発だったが、ここまで来ることができた。
これはプロダクトとマーケティングがしっかりできたということだと思うこと。
・新サービスを作るときに既存を気にしすぎると本来なら大事なことに時間が取れなくなるので、気をつける必要がある。

 

チャレンジ精神を維持することが難しいのでそこがこれからの課題になるだろうというお話でしたが、メルカリのような、新しいことに積極的な会社でも、こういったことに気を配られているのは素晴らしいと思いました。

ハッカソンなど新しいことへのチャレンジのサイクルを出来るだけ早く
回すようなお話が聞けて(辞める時はサクッと辞める決断をされるお話も)とても参考になりました。