TechCrunch Tokyo 2018に参加してきました(9)ソフトバンク傘下のARMが6億ドルで買収、日本人によるアメリカ企業
芳川裕誠氏 ARM IoTサービスグループ データビジネス担当VP/GM
今年、ARMに買収され、IoTグループの一員になったTreasure Data社のCEOだった芳川さんから、立ち上げからの今回の買収の経緯まで、語られたセッションでした。
6億ドルというのにびっくりしました。
■ターニングポイントについて
メンバーがインフラ経験者ということもあり、インフラHadoop関係のソリューションから事業をスタートしたが、もっとビジネスバリューの大きい方向性に舵を切りたいと思い、Treasure CDPをリリースしたこのことが非常に大きなターニングポイント。
誰に投資をされているかというのも、もちろん重要ではあるが、誰が顧客なのかも同じくらい重要、そのことにすぐ気付いて、TDのイベントでは、殆どユーザ様にお話ししていただくような形を取っている。
カスタマーサクセスが最も重要で、そこもターニングポイントだと思う。と言われていました。
確かに私自身もTDのイベントに何度か参加させて頂いていますが、基調講演以外は、殆どユーザ、パートナー企業のセッションで、ユーザ会やパートナーなどのエコシステムの育成や活性化に力を入れておられるなと思っていました。
毎回、思うのがとにかく、熱量とセッションの個さがすごくて、とても面白いイベントです。こういった活動は、ARMグループになってもそのまま継続して欲しいなぁ。と思います。
■投資家に関して
最初に出資された方がラッキーなことに非常によく、それを切っ掛けとしてVCネットワークのインナーサイクルにうまくはいっていけた。
ただ、Tier 1のVCからの出資に拘らなくてもよいと思う。2nd TierもVCも沢山あるし、如何に広く、深くネットワークに入っていけるかが大事だと思う。
■ARM社との話について
最初に会ったのは2017/1、2017/12には今回の話も出ていたように思う。
決め手は、IoTへのジャンプ、ARMと組めば世界一のIoTのプラットフォームを目指せると思ったから。1社ではそこまではいけない
■今後は
ARMの中のソフトウェアビジネスとして、イニシアティブを持ってやっていく。人とモノからのデータを収集、解析サービスを提供しながら、顧客のデジタルビジネスを支えるプラットフォームを確立していきたい。
と言われていました。
今までも車などIoT系の事例もあったようですが、より広範囲な形でIoTの活用が進むような事例やサービス、アライアンスなど注目していきたいと思います。